あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
ようやく新年一発目の投稿です。
新年一発目にふさわしいかどうかはわかりませんが、簡単なようで自由度が高くて難しい部分もある、合同会社についてお話します。
株式会社との違い
合同会社とは、大きく分けて四種類ある会社の種別(株式会社、合同会社、合名会社、合資会社。特例有限会社も入れれば五種類)の一つです。
現在は、多くの場合が株式会社か合同会社を選択して設立されていますので、株式会社との比較をしながら合同会社について見ていきます。
所有と経営が一致している
株式会社との一番大きな違いは、「所有と経営が一致している」かどうかかと思います。
株式会社の場合、会社のためにお金を出した(出資した)人は株主となります。株主は、会社の利益がたくさん出た場合には配当を受ける権利がありますし、会社内部に問題があった場合には株主総会等で指摘できる場合もあります。
しかし原則会社の経営に口出すことはできず、お金だけ出して、後は会社の取締役等役員にお任せ、というイメージです。(株主が役員になることも可能です。)
合同会社については、出資した人間は必ず役員になります。
合同会社の役員は「社員」と呼ばれ、実際に業務を行う社員を「業務執行社員」、会社を代表する社員を「代表社員」といいます。
お金を出した人がそのまま会社の役員として会社を動かすため、「所有と経営が一致」していると言われます。
設立時の手続が違う
株式会社を設立する場合、会社の定款(会社のプロフィールや基本的なルールブックのようなもの)を、各都道府県の公証役場で認証する必要があります。
この費用が、資本金によって変わってきますが、最大5万円ちょっとかかります。
定款の内容についても、株式会社に比べて合同会社はかなり自由度が高いです。
また、設立登記申請する際の登録免許税(登記に係る税金)も、株式会社は最低15万円、合同会社は最低6万円となり、かなり差があります。
必要書類の面でも、株式会社設立では、資本金を発起人(設立の際の出資者)の通帳に振り込んだことを証するために通帳コピーが必要となりますが、合同会社の場合は「領収書」のような形で、代表社員が証明すればオッケーとなります。
合同会社のデメリットは?
こうして見てみると、費用も安いし手続も若干簡易になるし、良いことづくめに見えます。
しかし当然、デメリットも考えられます。
所有と経営が一致
また出てきました。所有と経営が一致。
出資者が必ず役員になるということは、お金を出してもらうと経営に口を出されてしまうということです。
親族等近しい人間だけで会社を回していく場合は問題無いかと思いますが、第三者から支援してもらった場合、会社乗っ取りのようなことが起きてしまうかもしれません。
定款の自由度が高い
これはメリットでもあります。
しかし自由度が高い分、会社独自の決め事を多くしてしまったばかりに、後々そのルールが自らの首を絞めてしまうこともあるかもしれません。
特段こだわりが無ければ、最低限の決め事でいいかもしれませんが、あまり緩すぎてもまた困るかも。。。ということで塩梅が難しいこともあります。
知名度がまだ低い
最近はわりと合同会社も増えてきましたので、合同会社の存在は当たり前になってきています。
しかし、古くからある会社や個人の方を相手にした場合、もしかしたら合同会社をあまり知らないという場合があるかもしれません。
とはいえ、きちんと説明すれば問題になることはあまり無いと思うので、このデメリットはそこまで考えなくていいかもしれません。
最後に
いかがでしょうか。
デメリットはあるものの、これから起業する場合等、大きくなる前は合同会社のメリットを十分感じられるかと思います。
ある程度規模が大きくなってから、また費用がかかりますが株式会社に移行することも可能です。
まだまだ他にも色々違いがありますが、きりが無いのでまた別の機会にしようと思います。
おわり。
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