みなさまこんにちは。
今回は、よく友人からも聞かれるので司法書士の主な業務内容について書いてみたいと思います。
一般の方と多く関わる仕事は相続や不動産売買
会社・法人経営者以外の方が司法書士と接する場面といえば、身近な人が亡くなった際、又は亡くなる前の遺言作成等の相続関係手続や、マイホーム購入等の不動産売買の場面だと思います。
相続に関わる仕事
誰かが亡くなった場合、その人の財産や債務は、相続人が相続することになります。
その際、どんなに仲が良い家族でも、また財産がそれほど多くない場合でも、揉めてしまうことは少なくありません。
そうならないように、亡くなる前に遺言書の作成をお手伝いしたり、遺言書が無い場合に相続人間で遺産分割協議をした際の遺産分割協議書の作成を、司法書士がお手伝いします。
また、財産に土地や建物などがあった際に、遺言書や遺産分割協議書のとおりに、所有権移転の登記を申請するのも司法書士の仕事です。
土地や建物といった不動産については、誰が所有しているのかを登記しておかなければ、他の人に「自分が所有者だ」と主張することができないのです。
一般の方は知らない方も多いとは思いますが、自分の土地や建物が勝手に他の人の所有物にされてしまうと考えると、登記がどれだけ大切か分かって頂けるのではないかと思います。
実際に物凄く揉めてしまった場合は弁護士、相続税などの税金にまつわる話は税理士の業務範囲となりますが、基本的には相続が発生した場合は、司法書士に相談して頂いていいのかなと思います。
不動産売買
マイホームをご購入された経験がある方はご存知かと思いますが、家を買う時、多くの場合は銀行で「不動産決済」を行います。
住宅ローンを組む銀行で、不動産業者と売主、買主、そして司法書士が一同に会します。司法書士による売主、買主のご本人様確認が済み、各必要書類の説明や署名押印が終わったら、金融機関の方に実際にお金を動かしてもらいます。
司法書士はその後、不動産の所有権が売主から買主に移った旨の「所有権移転登記」をし、不動産を担保にお金を借り入れたことを証明するために「(根)抵当権設定登記」をします。
もしかしたら不動産を購入された方の中にも、既に忘れている方もいるかもしれませんが、あの場には司法書士もいて、こんなことをしていたんです(笑)
会社等経営者の方にとっては、会社の登記をしてくれる人
株式会社等、会社の経営をしている方にとっては、もう少し身近な存在なんじゃないかなと思います。
株式会社等の会社も、その商号や本店、役員なんかを登記して、誰でも見られるようにしておかなければならないのです。(当然、変更がある場合には、ある程度の期間内に変更も必要です。)
ここではあまり詳しくは述べませんが、「会社の登記を司法書士がしてる」ということだけ覚えて頂ければいいかと思います。
他にもいろいろあるんです
私は現在、上記のような業務を主としていますが、これら以外にも、裁判関係書類の作成、簡易裁判所での裁判代理人(諸々制限がございます)、成年後見業務などの業務を行うことも可能です。
行政書士との違いは?
よく間違われることがある行政書士との違いですが、行政書士は読んで字のごとく、行政に関する業務をされています。
例えば、飲食店や宿泊施設関係の業務を行う人のための許可申請をしたり、外国人の方のビザ申請をしたりする業務です。司法書士はこれらの業務は取り扱えませんし、逆に行政書士も上記司法書士業務は行えません。
最後に
司法書士は町の法律家として、国民の皆様のために働くよう司法書士法で定められています(意訳)。誰に相談していいか分からない事案でも、他の専門家の方にお繋ぎすることも可能ですので、まずはお近くの司法書士にご相談ください!
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